沢山の漫画を読んでいると、様々な絵のタイプに出会います。その中でも、見入ってしまうほど緻密で繊細に描かれる漫画家3人の漫画を紹介します。3人とも現在も連載中の漫画を持たれています。
森 薫
衣装の柄1つ1つまで非常に細かく描かれています、特に室内での描画であれば全てが緻密に描かれていて、どれだけ時間を費やしているのかと感服します。「乙嫁語り」では、中央アジアが舞台でもあり、装飾品や刺繍の細かい衣装が沢山出てきますが、どれも細かく描かれています。
乙嫁語り
19世紀後半の中央アジアを舞台とした、親の決めた相手(12歳の少年と、器用に様々なことができる20歳の花嫁)との新婚生活を通して絆を深める姿や夫婦の日常生活や旅を描いた漫画です。ほのぼのしている部分もありますが、時代背景もあり争い事や人々の苦労なども描かれる歴史漫画です。
絵が素晴らしいだけではなく、数少ない中央アジアを舞台にした漫画である。
連載中:9巻(2016/12)
エマ
番外篇を含めて全10巻。19世紀のイギリスを舞台とした、メイドと富豪の恋愛や、日常を描いた漫画。富豪の生活での苦悩や葛藤と、身分の差による障害を乗り越える姿を歴史背景を元に描かれた漫画です。アニメ・小説化もされている。
樫木 祐人
同人でも描かれており、商業漫画用のペンネームが「樫木祐人」のようです。商業漫画では「ハクメイとミコチ」を描いたのが初めてでしょうか。森の中で生活している小人の生活を描いていますが、木々一本も細く描かれており、ファンタジー世界がリアルに見えてきます。
ハクメイとミコチ
ハクメイとミコチと名の2人の小人(身長9センチメートル)たちの日常を描いた、ほのぼのとした漫画です。非常に上手く小人感を演出した描画もあり、小人が酔っている姿が可愛いです。また、出てくる食べ物も美味しそうに描かれているファンタジー漫画です。
連載中:5巻(2017/1)
幸村 誠
SF漫画の「プラネテス」でデビューし、現在「ヴィンランド・サガ」を連載中の作者。プラネテスでは宇宙服などを細く描かれていますが、ヴィンランド・サガでは、更に衣装だけではなく船や装飾品・武具なども非常に細かく描かれています。
ヴィンランド・サガ
11世紀の北ヨーロッパを舞台にした、バイキングの生き様や、その時代に翻弄されながら成長する少年の姿を描いた漫画。日本人にとっては、バイキングの名前以外はあまり馴染みのない時代背景が描かれているので勉強にもなります。
連載中:19巻(2017/4)
プラネテス
全4巻。2070年ごろの宇宙を舞台としたSF漫画。主人公は、スペースデブリ(宇宙の浮遊ゴミ)を回収する仕事をしている主人公が、様々な障害を乗り越え成長する姿を描いた漫画です。