【実体験】駐在等の長期海外在住者が、新規口座開設・取引可能な日本のFX会社

情報

海外に住む日本人は、通常株式口座もFX口座など金融関連サービスが規定上使えないところがほとんどですが、日本のFX会社の中で3社2社が、新規口座開設・海外への住所変更を行う事ができ、通常通り使えることができるので紹介します。

私は数年ですが、以前ヨーロッパに住んでいた事もあり、実際に新規口座開設や住所変更を行って、FX取引をしていたので実体験からの紹介です。

*ただし、僕が手続きをしたのは2018年です。最新の情報は各FX会社サイトで確認してください。

海外のFX会社の話ではありません。日本のFX会社です。

6月16日更新:セントラル短資FXが海外での取引・口座開設を終了へ

なぜ、日本のFX会社か

海外在中者は、日本での恩恵NISAやiDeCo(個人型)も入れませんし、証券口座は開けません。日本にある資金を運用するのには、FXくらいになってしまいます。そんなことから、僕自身も長期運用スワップ派として、日本の口座を使い日本円を運用しました。

日系FX会社のメリット・デメリット

海外で日本のFX口座を持った時の、メリット・デメリットを紹介です。

メリット

  • 信託保全がされている
  • 日本語で全て使える
  • クロス円のスプレッド狭い
  • 日本に戻っても(手続きのみで)清算なしで、そのまま使える
  • 現地(海外)の銀行口座不要(納税等は別)

この上から4つが代表的なメリットです。他にも細かいことはありますが、FXは海外ではポピュラーな投資とは言いがたく、現地でFX会社を見つけるのは難しい場合があります。スプレッド幅のメリットは、外国でも日本同様各社がスプレッド幅を設定するので、クロス円取引が少ないため、スプレッドが日本の会社より広くなります。その他の通貨は地域等により変わります。

現地の銀行口座が要りませんが、納税義務がある場合は、納税に口座が必要な場合があります。

デメリット

  • 入出金が日本の口座
  • ラーメンとか物品系キャンペーンは、指を咥えて見る
  • レバレッジ等は日本のルール
  • 年次報告など発行物が全て日本語
  • アプリのダウンロードには地域設定を変更要(地域により)

1番のデメリットは入金時です。収入が現地であり海外送金が必要だと、Transferwiseなど手数料安めの会社を使ってもタダではないですし、その時点で為替が気になります。また海外・日本の銀行口座間の移動に、1~2日と時間もかかります。

また、現地で納税の場合、年次取引書などが全て日本語でしかないのも注意が必要です。(私の場合は、現地の日本語が話せる人間が居る税理士事務所へ頼みました。)

アプリは、地域によってはストアーで落とせない(出てこない)ことがあります。その場合、日本に地域を設定が必要です。Androidなら複数アカウントでGoogle Playを使えるので2つのアカウントを使えば問題ありませんが、iPhoneだと、現地のアプリを使いたいために地域設定を現地にしていると、FXや銀行アプリがダウンロードできない可能性があります。*そのため、私はiPhoneからAndroidに変えました。

海外から日系FX口座開設と運用

日本で必ず事前に用意するものは銀行口座です。これは渡航後に作成することが難しいですので、必ず(オンラインで使える)口座開設を日本で開設しておきましょう。クイック入金が出来るところが理想です。

なお、もし現地で得た収入でやりたい場合は、送金サービスを使い日本の口座に入金し、その後FX会社へ送金が手数料が安いと思います。何れにしても日本の銀行口座が必要です。

FX口座開設に必要な物

  • 現地の実際の住所と住所を証明するもの
  • 日本の銀行口座(入出金はここで)
  • 税務上の居住地国の特定および特定取引を行う者の届出書
  • FATCA申告書(米国人等に該当する人)

住所とは、新規口座開設であればIDとパスワードを受け取るために、郵便が受け取れる住所が必要です。住所の証明とは、大使館で発行の在留照明あるいは公共料金の領収書などです(会社により在留照明必須の場合あり)。

税関連の届出書や申告書は各社が用意したフォーマットを利用・記載した後スキャンしメールで送ります。現地の納税番号を記載する欄もあります。国や滞在ビザの種類によりますが、海外在住先で納税義務があるので、そちらも現地でチェックが必要です。

FX口座開設までの流れ

  1. 日本の銀行口座用意
  2. 海外の住所が確定
  3. 大使館から在留証明をもらう(必要なら)
  4. 申し込み
  5. 審査待ち
  6. IDとパスワード待ち(EMSで到着を)
  7. 入金(ネットで、日本の口座から)
  8. 取引スタート!

出国前(マイナンバーがある状態)に、なるべく日本でFX口座開設を済ませて置くと便利です。と言うのも、新規口座開設はIDやパスワードの受け取りが必要ですが、郵便事情が良いかは国次第です。住所変更はFX会社とはメールのやりとりだけで可能です。

実際のFX口座運用例(資金の動き)

私の場合の実際のお金の流れは下記の感じです。

入金:

現地銀行口座→TransferWise(送金サービス)→日本の銀行口座→FX口座

この場合、手数料は両替・送金で、1,000ユーロ入金するのに約700円位でした(手数料は変動します)。

出金とお金を使う:

FX口座→日本の銀行口座→日本のクレジットカード

このやり方が一番手数料的な物が少ないと思います。ただ、クレカの両替レートも最近は少し高めですので、余裕があるなら使わないか一時帰国用に利用と、財布は分けた方が良いと思います。

納税を忘れずに!

現地で納税義務が発生するはずです。非課税の国もあれば、課税額が日本より高い場合もあるので、十分に調べてから決済等をオススメします。税制も日本と異なる事が多いです。例えば、日本は個人の場合、利益に税金がかかりますが、国によっては総資産(含み損益込み)から税額を算出する国もあります。

その為、日本に帰る前に決済し利益を確定させておく方が良いのか、しないほうが良いのかも考えましょう。日本の方が税率が安い国に在住なら、スワップ益や利益をなるべく確定しないで帰国後にする、あるいは総資産から課税算出されるなら、現地でどんどん決算してしまう方が良いかもしれません。

海外で使える日本のFX会社2社

2社の会社を紹介です。個人的に海外から口座を開いたり住所変更し、実際に運用した経験がある会社です。

ヒロセ通商(ライオンFX)

画像:ヒロセ通商【LION FX】

ヒロセ通商は、かなり昔から(日本で開設し)持っているFX口座なので、海外から住所変更のみを経験しましたが、パスポートをスキャンし行いました。パスポートは、最後のページにボールペンで住所を書くので1回きりです。

私は、丁度最近パスポート更新してまた未記入ですけど、転勤とかしている場合は、別の住所が記載の物を探す必要がありますね。(例えば公共料金の領収書とか)

ヒロセ通商 LION FXの特徴

  • 50種類もの通貨ペア
  • キャッシュバックなどキャンペーン多数
  • 豊富な取引ツール

とにかく取引可能通貨ペアが非常に豊富です。50種類もの通貨ペアがあるので、かなり広範囲で様々な通貨を知ることもできます。また、キャンペーンが非常に豊富なのも特徴です。ラーメンなど食品系のキャンペーンもありますが、海外在中者ならキャッシュバックキャンペーンが良いですかね。ほぼ常時キャンペーンもしています。

また、取引ツールが非常に豊富です。スマホ(Android・iPhone)はもちろんですが、iPad用・PC用・Mac用とそれぞれの専用ネイティブアプリをリリースしています。*ネイティブアプリとは、ブラウザを使わないインストール型です。

JFX:Matrix trade

画像:JFX株式会社

JFXは、カバー先がヒロセ通商と、実はヒロセ通商系列です。検証用になりますがMT4のアカウントを作れるので押さえておきたいFX会社です。こちらへは、以前に海外から、新規口座開設した事がありますが、住所の証明は、公共料金のインボイス(PDF)をメールで送りました。

JFX Matrix Traderの特徴

  • スキャルピングもOK!
  • 豊富な取引ツール、MT4も!
  • 3年連続オリコン顧客満足度ランキング1位!!

JFXは、ヒロセ通商より取引可能な通貨ペアが少ないですが、MT4のアカウントがあり取引ツールの充実はピカイチです、ヒロセ通商同様に、Android・iPhone・iPad・Mac・PCと様々な端末向けに専用設計のアプリ(ソフト)があります。

また、公認でスキャルピングを推奨しているので、超短期のトレードをした人にも良いですよね。

セントラル短資FX

セントラル短資FXは、残念ながら2021/6/16に上記の通り発表し、取引が海外からは出来なくなりました。スワップの入金の仕方がLion FXと異なり、税金面を考えると使い分けに良かったのですが、仕方ないですね・・・。

どんどんグローバル化が進む中、金融関連は鎖国を進めるのですかね・・・

まとめ

大使館へ行って書類を作成する必要があったりしますが、ID・パスワードも(無料で)EMSを使って郵送してくれるので、アプリをインストールし入金ができれば、日本にいる時と変わらずFX取引ができますよ。

ただ、海外の郵便事情が日本より優れている事は少ないので、日本に居るなら口座開設を日本で行い、(IDやパスワードの郵送が不要な)現地で住所変更だけを、おすすめです。

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